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中2で枯れてた涙を取り戻した話。

日記 地下アイドル

◎前編はこちら→中学2年生で涙が枯れた話。 - さとけんパンダの日記

 

 

中学2年生で涙が枯れてから約10年が経った。

どれだけ悔しくても、
どれだけ悲しくても、
泣かなくなった。

ドラマや映画、本を読んで感動しても涙を流すことはなかった。

「涙を流す」という感覚がどんなものかさえ忘れてしまっていた。

 

 

そして、23歳のとある日。

その日は、ぼくが2年間ものあいだスタッフをしていた
アイドルの卒業ライブだった。

4人のメンバーとぼくがグループ名をいっしょに
考えるところからスタートしたアイドルだ。

思い入れは、とても強かった。

路上ライブでお客さんが立ち止まらないところから
始まったアイドルだった。
いろんな話し合いをしたし、
トラブルもあったし、
バラバラになりかけたこともあった。

苦難を乗り越えながら、2年間の間、
彼女たちの頑張りで、ファンは着実に増えていった。

最後にはライブ会場が埋め尽くされるほどのファンに囲まれた。
大変なことも多かったけれど、とてもしあわせな光景だった。

ぼくはそのライブを最前列でカメラを構えながら見ていた。

スタッフなのでセットリストも演出も知っている。
リハーサルもばっちりと見ている。
このステージで何が行われるかはすべて把握している。

ぼくはカメラを構えているし、
泣いてしまったらファインダーが
涙でぼやけてピントがわからなくなる。
2年間共に戦ってきたアイドルだし感動はするだろうけど、
まぁ、スタッフとして現場に入っているし
涙も枯れているから冷静に彼女たちの最後の姿を撮ろうと思っていた。

そして、本番。

デビュー曲のイントロが流れ出した瞬間に、
ぼくはもう、涙が止まらなくなった。

ヤバかった。
ガン泣きだった。
そこまで泣くかというぐらいに涙がとまらなかった。
本当に、泣きまくった。

それだけ思い入れがあった2年間だったということを改めて知った。
自分の気持ちはこんなにも強かったのだと、最後に知った。

 

 

このときに流した涙は、子どもの頃に流していた涙とは別の種類だった。

昔は「悔しさ、怒り、悲しみ」で泣いていた。

今日は「感動」で泣いていた。

思い返せば、ぼくは「感動で泣く」ということが
今まで1回もなかった。

アイドルのステージを見て、
ぼくは人生ではじめて感動で泣いた。

 

 

それからというと、妙に涙もろくなってしまった。
感動する作品を見たらすぐに涙が出るようになった。
この前はイッテQでウッチャンが鉄棒の大車輪に挑戦する企画で
ボロ泣きしてしまった。

感動したらすぐに涙が出てしまう。

感動の涙は流すと気持ちがスッキリとする。

感動で涙を流すという行為はやったほうが、きっと、いいはずだ。

ぼくが「感動の涙」を流せるようにしてくれた
アイドルに感謝している。ありがとう。

そして、ぼくがいつか、
誰かに「感動の涙」を流してもらえるようなことを
することができたら、うれしい。